令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果/国土交通省

2.アパートローンの実績

(1) 新規貸出

平成30年度の賃貸住宅の建設・購入に係る融資(アパートローン)の新規貸出額は2兆7,002億円となっており、前年度より11,280億円、29.5%の大幅な減少となった(各年集計)。
なお、経年集計では14.6%の減少となっており、単年集計よりは減少幅が小さいものの、大幅な減少と言える。
件数も前年度比34.8%減と大きく減少したが、1件当たりの貸出金額は6,953万円と前年度比8.2%増となった(各年集計)。

図 5 賃貸住宅向け新規貸出額の推移(各年集計)

(2) 貸出残高

平成30年度末の賃貸住宅向け貸出残高は29兆7,725 億円で、前年度末より1兆3,767億円減少、件数は53万5千件で、前年度より4万1千件減といずれも減少したが、1件当たりの平均貸出残高は5,568万円と前年度比3.0%増となった(各年集計)。
ただし、経年集計では貸出残高が対前年度比3.0%増となっており、注意が必要である。

図 6 賃貸住宅向け貸出残高の推移

(3) 業態別実績

新規貸出額についての業態別割合については、全体のうち地銀が件数で33.4%(前年度34.5%)、金額で40.9%(同41.6%)を占めて最も多い。

農協は新規貸出件数において8.9%(同6.0%)、新規貸出額において9.6%(同6.2%)を占め、貸出残高ではこれより多く、件数で13.8%(同12.5%)、金額で12.5%(同10.9%)を占めている。農協ではこれまでの実績から、新規貸出金額より貸出残高金額でのウェイトが大きい。

表 2 業態別新規貸出及び貸出残高(平成29年度)